2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、
カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。
 
世界の平均気温は2020年時点で、工業化以前(1850~1900年)と比べ、
既に約1.1℃上昇したことが示されています。
このままの状況が続けば、更なる気温上昇が予測されています。
 
また日本の平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、
長期的には100年あたり1.30℃の割合で上昇しています。
特に1990年代以降、高温となる年が頻出しています。
 
近年、国内外で様々な気象災害が発生しています。
個々の気象災害と気候変動問題との関係を明らかにすることは容易ではありませんが、
気候変動に伴い、今後、豪雨や猛暑のリスクが更に高まることが予想されています。
日本においても、農林水産業、水資源、自然生態系、自然災害、健康、産業・経済活動等
への影響が出ると指摘されています。
こうした状況は、もはや単なる「気候変動」ではなく、私たち人類や全ての生き物にとっての
生存基盤を揺るがす「気候危機」とも言われています。
 
カーボンニュートラルの実現に向けて、誰もが無関係ではなく、
あらゆる主体が取り組む必要があります。
 
将来の世代も安心して暮らせる、持続可能な経済社会をつくるため、
今から、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けて、取り組む必要があります。
 
(引用:環境省 | 脱炭素ポータル・「カーボンニュートラルとは」 https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/
 
こうした社会的取組みに対して、有限会社カラーofカラーズでは、
福島県双葉郡葛尾村にある自社工場(カタチニスルトコ。KATSURAO create labo)では、
工場の電力の約40%を太陽光発電でまかない、
現在は、約60%を再生可能エネルギー証書である「I-REC」の認証を受けた葛尾創生電力株式会社の
太陽光発電所より送電、エネルギーの使用をしています。
また、2026年2月末までに太陽光エネルギー設備を屋根に増設し、
自然エネルギー100%のニット工場を目指しています。
 
私たちカラーofカラーズは、サステナブルなものづくりを大切にしています。

【超軟水活用】環境負荷を最小化するニット製品製造への挑戦

アパレル産業における水資源とエネルギー消費は、大きな環境課題です。
当社は、「美しい製品」と「持続可能な地球環境」の両立を目指し、
製造工程の核心である「洗い」の工程で革新的な取り組みを導入しました。

この取り組みの中核となるのが、阿武隈山系の豊かな大地が育んだ極めて純度の高い「超軟水」の活用です。


超軟水が実現する環境優位性(3つのゼロインパクト)

阿武隈山系の湧水である超軟水を使用することで、
製造工程における環境負荷を最小限に抑え、間接的なGHG排出量の削減に貢献します。

- 環境貢献の柱,詳細とカーボンニュートラルへの貢献 -

① 節水による「水のゼロインパクト」
   超軟水は硬度成分が極めて低いため、洗剤の作用を阻害しません。
   これにより、洗剤・助剤の使用量を大幅に削減でき、繊維から洗剤を洗い流すための
   すすぎ回数と水量を大幅に削減します。
   これは、水の取水・供給・排水処理に必要な電力消費(GHG排出)の削減に直結します。

② 省エネによる「エネルギーのゼロインパクト」
   使用水量の削減は、水を温めるためのボイラー燃料(化石燃料)や電力消費を抑制します。
   また、排水処理にかかる負荷も軽減することで、製造工程全体のエネルギー効率を
   飛躍的に向上させます。

③ 助剤削減による「化学物質のゼロインパクト」
   洗剤や助剤の使用量を最小限に抑えることで、環境への負荷が大きい化学物質の
   排出量を削減し、よりクリーンな排水を実現します。



品質向上とブランド信頼
超軟水の高い溶解力は、洗剤の残りによる風合いの変化を防ぎ、
ニット製品本来の柔らかさや色合いを最大限に引き出します。
この環境に配慮した製造プロセスを通じて、
お客様のブランドに「サステナブルなものづくり」という確かな信頼と
付加価値を提供します。

この超軟水による「クリーン生産」は、当社のカーボンニュートラルへの
具体的なロードマップです。
私たちは、環境意識の高いブランド様と共に、
この「水資源とエネルギーの効率化」という取り組みを拡大し、
持続可能なアパレル産業の実現を加速させていきたいと考えています。



福島県葛尾村、森林を活用したカーボンニュートラル戦略を推進


私たちの工場がある福島県葛尾村では、東日本大震災からの復興と持続可能な地域社会の実現を
目指し、村の豊かな森林資源を中核としたカーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)への取り組みを強化されています。

●森林を「CO2吸収源」として最大限に活用

葛尾村のカーボンニュートラル戦略において、広大な森林は主要な柱の一つと位置づけられています。その具体的な施策は、森林の保全・管理を通じた地球温暖化対策への貢献を目指すものです。

「 J-クレジット制度の活用 」

葛尾村は、森林管理によって吸収されるCO2量を「森林由来のJ-クレジット」として創出・活用する取り組みを進められています。
この制度を通じて得られた収益は、村内の森林保全活動に再投資される地域循環型の仕組みを目指されています。
このアプローチは、脱炭素化の推進と地域経済の活性化を両立させるものとして注目されます。

「 森林資源の保全と持続的活用 」

葛尾村の振興計画に基づき、森林の健全な成長を促すための間伐等の整備活動を推進されています。
整備で発生する間伐材などの資源は有効活用され、地域内のエネルギー利用や資材化を促進することで、資源の循環と森林環境の維持を図られています。

●復興と未来に向けた両輪

葛尾村は、この森林を活用した取り組みと、風力・太陽光を中心とした再生可能エネルギーの地産地消を組み合わせた「スマートコミュニティ事業」の両輪で、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指しています。
豊かな自然を守り育てながら、エネルギー自立と環境負荷の低減を進める葛尾村の取り組みは、
被災地における持続可能な地域モデルとして、今後も注目を集められることでしょう。



福島県内で東日本大震災の復興シンボルとして設立されたニット工場が、このたび新たなスタートを切りました。
創業事業会社の経営難に伴い、2025年5月よりカラーofカラーズが事業を継承しております。
この工場は、単なる生産拠点としてだけでなく、サステナブルなモノづくりの拠点へと生まれ変わろうとしています。



▶残された資源に新たな価値を

事業承継後、工場に残されていた機械や高品質な「残糸」などの原料は、廃棄されることなく「資源」として再生されます。

1. 高品質な残糸を「手編み用」として再販
量産には適さないものの、品質は非常に高い少量ロットの残糸を、
一般の消費者向けに手編み用(ハンドメイド用)の糸として再販します。

工場で働くメンバー自身もこの残糸を活用して手編み作品を制作し、資源の価値を再認識しながら、
地域での新たなコミュニティの創出にも貢献します。

2. 編み不良品を「原点」へ戻す
製造工程で発生した編み不良(B品)のニット製品についても、廃棄せずに製品を丁寧にほどき、
再び「糸」に戻して再利用する取り組みを始めます。


▶環境負荷を最小限に抑える決意

新たな運営体制では、「まずは、工場内に残された資源を有効活用・再利用する」ことを初期目標に掲げ、廃棄物削減を通じて環境負荷の軽減に努めます。

震災からの復興の象徴として設立されたこの工場は、過去の資源を未来につなぐ「資源循環型」のモノづくりに挑戦することで、
地域と地球環境、そして持続可能なファッション産業の未来に貢献していきます。

カタチニスルトコ。 KATSURAO Create Labo

福島県双葉郡葛尾村野川湯ノ平84−19